暴露(エクスポージャー)療法とその目的
ネガティブで不快な感情の不安や恐怖。
この負の感情も生命を守るためには大切な防衛反応であり、決して無意味に存在しているものではありません。
しかし、不安や感情も絶えず続くようになってくると身動きがとれなくなり、自己成長の妨げやストレス蓄積の原因にもなってくるのでなんとか軽減したいものです。自己成長のためにも不安や恐怖に立ち向かっていき、経験を積んで慣らしていくことも避けては通れません。回避行動を取ると一時的に不安、恐怖の軽減になりますが長い目で見ると克服にはなりません。
とはいえ、何の準備もなく、むやみやたらに経験していくと逆にダメージを背負いトラウマを増殖させていく危険性もあります。
なるべく、精神的ダメージを受けずに経験を積み、自己肯定感を高め不安や恐怖への克服手段の一つが「暴露療法(エクスポージャー)」というものです。
理論は簡単で「慣れる」ことです。汚れたからといって死ぬことはない、ゴミの中でも生活できると繰り返して学習し慣らしていきます。
繰り返し学習していくことも一種のアファメーションと同じような「自己暗示手法」ですね。
よく利用されるのが、パニック障害に伴う「広場恐怖症、乗り物恐怖症」です。
その他、あがり症(SAD)、視線恐怖症、対人恐怖、会食恐怖症、潔癖症、高所恐怖症といった恐怖症にも有効です。
暴露療法を利用するときは、「逆説的志向法」「反省除去」や不安・ストレスを緩和する「リラクゼーション法」を併用するといいでしょう。
暴露療法の実践の仕方
暴露療法には大きく3つの種類があります。
簡単にいうと、「徐々に経験していく」、「イメージで慣らしていく」、「いっきに経験する」といったものです。
・徐々にならしていく・・暴露反応妨害法(ERP)
恐怖のランクづけ表を行い、ランクの低いものから徐々に経験して慣らしていく方法で
す。リスクも低く徐々に慣らしていくことができます。
・イメージで慣らしていく・・・系統的脱感作法
恐怖のランクづけ表を行い、ランクの低いものから徐々にイメージしてシュミレーション
で慣らしていく方法です。安全性が高いですが、経験を伴わないので効果は弱いです。
・いっきに経験する・・フラッディング法
恐怖のランクづけ表は用いず、いきなり最高レベルの恐怖体験をする方法です。
即効性はありますが、リスクを伴う危険性もあります。
例)プレゼン克服の場合の使用例でいうと次のようなイメージです。
暴露反応妨害法(ERP)・・数人の前で発表し、だんだんと大人数の会場で発表。
系統的脱感作法・・家で人前で発表しているようにイメージしシュミレーション。
フラッディング法・・いきなり大人数の会場前で発表。
恐怖が強い場合は、「系統的脱感作法」でシュミレーションを行い、次にERPで克服していきます。
慣れているものは「フラッディング法」を利用します。
個人の症状の度合いによって使い分けていくといいですね。
暴露法 | 実施法 | 利点 | |
暴露反応妨害法(ERP) | 不安階層表に従い程度の低いものから段階的に慣らす。 | 直接体験 | リスクも期間も中間的 最もよく利用される。 |
系統的脱感作 | イメージ | リスクは低いが時間がかかる | |
フラッディング法 | 強い強度の不安を長時間与える。 | 直接体験 | リスクは強いが短期間で終わる |
インプロ―ジョン法 | イメージ | 有効性のエビデンスはないが、フラッディング法を行う前のリスク低減に有効 |
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