HSP(ハイリーセンシティブパーソン)とうつ病の関連性

hsp

はじめに

抑うつ(うつ状態)、うつ病、適応障害等と診断をされた人の背景を紐解いていくと、その背後に、「HSP」気質がある方も多いようです。
一言で「うつ」とはいっても、様々な状態があります。
今回は、HSPと「うつ」との関係について取り上げていきます。

HSPとうつ病の関係性

HSPの人は周囲の環境からの刺激を強く感じ取りやすく、ストレスを人一倍感じるタイプです。
そのため、ショッキングな出来事や慢性的ストレスによりPTSDや解離性障害といったトラウマを受けやすいと言われています。
良好な環境で過ごしていれば高い感受性を上手く活かしていけますが、劣悪な環境に置かれてしまうとネガティブな深い考えに囚われてしまい、自己肯定感が低下しストレスを発散できずに1人で悩みを抱え込んでしまうこともあります。
そのようなストレス状態に陥ると、夜も寝られず不眠症に陥ったり、自律神経を取り乱して体調を崩したり、最悪うつ病を発症する可能性もあります。

ただし、HSPは先天的な特性によるものですが、HSPであるからといって必ずしも精神疾患に結びつくものでもありません。
HSPの方は「ビッグファイブ」というパーソナリティーを測る指標では、情緒不安定や情動性などの神経症傾向が高く出るようです。
神経症傾向が高くなると、強迫性障害やパニック障害、解離性障害といった疾患になりやすいのですが、神経症傾向の病的特性とHSPの特性(感覚処理受容性)とは異なり、その関連性について研究されています。

HSPとうつ病の違い

うつ病は2000年あたりから始まった「うつ病キャンペーン」の啓蒙により認知されてきましたが、それ以前はあまりうつ病については知られておらず、抗うつ薬といった向精神薬を服薬する人もほとんどいませんでした。
うつ病の認知とともに、精神科、クリニックへ通院する人が急増するようになりましたが、反面「新型うつ」「コロナうつ」「HSPうつ」といった拡大解釈など、本来のうつ病とは異なるタイプ(適応障害、過労、栄養不足など)の人も「うつ病」と診断されるようになりました。
ちょっとしたストレスで憂鬱と感じる場合でも「うつ病」という人も増え、誤解されやすくなっているので整理しておきます。

うつ病は、何かショックな出来事(失恋、大事な人の喪失、パワハラ、離婚などのイベント)で起こるもので、悩みやストレスがなくなっても症状が解消されないものです。
HSPの起こりやすいうつ状態とは、自律神経失調症や抑うつなど比較的治りやすいものになるかと思います。

適応障害

人は誰もが苦手な環境が存在します。
適応障害はストレス環境に置かれた時、一時的な精神不安定状態に陥ることです。
ストレス環境から離れる,上司に相談、あるいはスキルを磨いて努力することで解消されていきます。
うつ病ではないので、投薬療法は必要ありませんが、処方されることも多々あるようで、薬が原因で症状を悪化させていくケースも多々あるので注意が必要です。

例:苦手な仕事、職場があわない、嫌な上司の元で仕事(パワハラ環境)など

薬を長期服用していくと、あたかもうつ病と類似した症状になっていくので、それをうつ病と勘違いしてしまう方も多いようです。薬の作用により症状が悪化することを医原病といいます。

気がついたら「薬漬け」に、精神医療の深すぎる闇
合法的に入手でき、処方数も膨大な向精神薬。依存症の被害者は多い。

自律神経失調症

交感神経と副交感神経のバランスが崩れ、腹痛・下痢・頭痛・動悸・吐き気・イライラ・不安といった身体的な症状が現れますが、特に身体に問題ない場合につけられる症状です。
ストレスや生活リズムの乱れなどが原因としてあげられます。

抑うつ(うつ状態)

慢性的なストレスなどで「気分が落ち込んで何にもする気になれない」、「憂鬱な気分」などの心の状態が強くなり、様々な精神症状や身体症状がみられることを言います。
軽いうつ症状で、精神科に初診では様子見としてだいたい「抑うつ」と診断されます。
(「抑うつ」と診断されても、うつ病であったりすることもあります。)
長期間、精神状態が不安定続く場合は「非定型うつ」、「定型うつ」と診断されます。

非定型うつ病

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ショッキングな出来事で起こります。(大切な人の喪失、恐怖、失恋、離婚など)
交感神経が高まった状態で、気分がイライラして攻撃的になったり、どきどきして不眠、不安、過食が強くなる状態です。
神経過敏になる状態で、きつい言葉を言われると過敏に反応してキレたり、見捨てられたと思って落ち込んだりします。
パニック障害、不安障害、摂食障害を併発することがあり、境界性パーソナリティーに多いタイプです。
向精神薬では抗不安薬が効きやすく、抗うつ薬は逆効果となりセロトニン症候群、アクチベーションシンドロームを引き起すこともあります。

類似したものに新型うつというものがありますが、この場合は葛藤がみられず、自己中心的な行動があるとされています。

大うつ病

大うつと書きますが、従来古くよくみられた本来のうつ病です。
ショッキングな出来事で起こります。(大切な人の喪失、恐怖、失恋、離婚など)
副交感神経の背側迷走神経が優位に作動した状態で、あたかも冬眠状態のような症状です。
朝起きてから憂鬱感、倦怠感が漂い、起きている間は常に憂鬱で休日の間も気分が晴れません。
強い解離性障害を伴い、ブレーカーが落ちたように意欲低下、感情がなくなったような感覚が続きます。
気分が重重しく感じて何をやっても楽しむことができず、趣味をしたりテレビをみたりすることもなくなります。
家事も疎かになり、服装も乱れ、入浴頻度も減り生活も乱れてきます。
人を責めることはなく、強い自虐の念に襲われ、人を遠ざけ家に引きこもりがちに。
外出する機会もほとんどなくなってきます。
その症状は永遠に続くかのような絶望感に襲われます。

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